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WS-10 (エンジン) : ミニ英和和英辞書
WS-10 (エンジン)[だぶりゅーえす10]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


WS-10 (エンジン) : ウィキペディア日本語版
WS-10 (エンジン)[だぶりゅーえす10]
渦扇-10(、ウーシャン(wō shàn)-10、略称WS-10)は、中国が開発したターボファンエンジンである。コードネームは太行。2012年の時点で266機あまりが生産されている〔美称中国3年生产266台WS-10A 〕。
== 開発 ==
WS-10のルーツはJ-9向けに開発が始められ、1980年代に放棄されたWS-6にある〔LM WS10A Tai Hang (China), Aero-engines - Turbofan 〕。
WS-10の開発は1985年(正式には1987年)に(606研究所)と中国航空工業集団公司(AVIC)の合同で始められた。中核となるエンジンコアは1982年にアメリカより入手したCFM56-3をベースに開発した(CFM56は、B-1に搭載されたゼネラル・エレクトリック F101に基づくものである)。しかし、こうしてできたWS-10は性能が不足していることが判明したため、搭載しての運用は行われず、改良型の開発が行われることとなった。
1990年代後半からは、Su-27のAL-31Fエンジンを参考に開発を加速した〔谁持长剑倚太行:FWS-10A“太行”涡扇发动机 〕。改良型のWS-10Aは2001年に完成し、6月にJ-11の右エンジンを換装した機体(J-11W)が初飛行に成功した。空中試験ではそれまでの地上試験では見つからなかった問題が多く明らかとなった。特に、CFM56のものをベースとしたエンジンの推力制御装置は問題であったため、既に実績が有り、信頼性も高いAL-31Fの機械式制御装置がコピー搭載された〔。
2002年からは、完全デジタル式の推力制御システム(FADEC)を搭載した試作型が、J-8IIテストベッド機(058号機)に搭載されて試験を開始した〔。
2003年12月、J-11のエンジンを2基ともWS-10Aに換装した機体が初飛行した〔。
2004年7月20日、WS-10Aを2基を搭載したJ-11(13号機)が試験飛行中にトラブルで片発停止となり、緊急着陸した〔。
2005年5月11日、制式採用に向けた試験が開始され、2005年12月28日に完了した〔〔。これを受け2006年、WS-10Aの量産が決定したことが報じられた〔云里发财:中国最新一批太行发动机成功 〕。
2007年1月に公表されたJ-10のパイロットである李存宝のインタビューによると、WS-10AにはAL-31と同じ推力に達するまでの時間が遅いという重大な欠陥があり、性能も十分に発揮していないためJ-10には搭載されないことが判明した。
2008年、WS-10Aの実物が中国国際航空宇宙博覧会で初めて公開された〔This is the real face of Taihang (WS-10) Turbofan Engine! 〕。
2009年4月2日、AVIC(中国航空工業集団公司)のディレクターである林左鸣が明らかにしたところによると、WS-10Aの生産ラインにおける品質管理手順での問題を抱えているとのことで、まだこのエンジンの品質は満足できるものではなく、これらの問題を解決することこそが最重要課題であるとした〔Chinese AVIC Top Head admits the Poor Quality of Jet Engine . China Defense Mashup (2009-04-02). Retrieved on 2012-08-28.〕。また、低い品質、低い信頼性に加え元となったロシア製のエンジンが400時間以上の持続耐久性を持つのに比べWS-10Aは30時間ほどでしかないとした〔"Military strength is eluding China." 〕。しかし、全体的な状況は2009年末までに解決された。
2010年の中国空軍の報告によれば、中国空軍高級将校はWS-10Aの性能に十分満足しており、瀋陽にWS-10Aの生産能力を増加するよう命じた〔中国空军对WS10A发动机表示满意:开始大量生产 〕。
2011年、WS-10AはJ-11Bブロック 2に搭載するのに十分であることが証明された。またAVICは、生産ライン全体での品質管理を改善するための取り組みを開始した〔Jet Engine Development in China: Indigenous high-performance turbofans are a final step toward fully independent fighter production
2012年、寿命について中国がAL-31F用に独自に開発した寿命延長技術(中国側はこの寿命延長技術によりロシア製AL-31Fエンジンの使用寿命を900時間から1,500時間まで延長することに成功したとしている)と類似の技術を採用し改善したことが報じられた〔外媒:2-3年内歼-20发动机将获令人惊奇突破图(4) 〕。この技術についてはウクライナの5719工場からの支援が取り沙汰されている〔。
2013年後半、改良されたWS-10Aは性能と成熟度において新たなレベルに達したとされ、全体の飛行試験プログラムを通じてJ-16に搭載されていること、WS-10を搭載したJ-16がIOC(初期作戦能力)を獲得しようとしていること、初期低率量産に入っていることが報告された〔歼16交付在即:发动机是太行 〕。
2015年5月には改良型がJ-11Dに搭載され初飛行している。この改良型はAL-31F-M1に近い性能を備えているとされ、2014年の中国国際航空宇宙博覧会のパネルでは12-14トンの推力を有するとされた〔ANALYSIS: Can China break the military aircraft engine bottleneck? 〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「WS-10 (エンジン)」の詳細全文を読む




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